カレーライス



娘が帰ってくるたびに…いや、娘によると昔からカレーライスはお父さんが作っているイメージがあると言う。

いやいやいや、私も作っているよ!と、母としてはなんだか納得できないが、とにかく「お父さんのカレーライス」は娘の心に残っているようだ。

そして、今年もお正月のおせちに飽きたらきっとカレーが食べたくなるだろうと、チキンカレーの材料を年末年始の食材と一緒に用意をしておいた。夫は、カレーの中では「チキン」が一番好きらしい。

おせちはあまり好きではない娘は、元旦のおせちでひとまず満足したらしく、大好物の「おじいちゃんのきな粉餅」を満喫していた。

2日の午後から夫が何やら料理を始めたと思っていたら、やっぱりカレーを作っていた。見ていると、野菜を炒めた鍋とは別に鶏肉をフライパンで炒めてから野菜の鍋に投入しているではないか。

(肉を炒めたフライパンに旨みがいっぱいあるのに!)

夫がフライパンをそのまま洗うのを見て、今にも叫びそうになったが、グッと堪えた。良い結果にはならないと思ったからだ。グッとこらえて、どうしてお肉を別に炒めるの?と聞くと、不服そうに「なんで?別にいいじゃん」と言う。黙っている私に「肉に焦げ目をつけたいから」と夫。

(だから、肉を焼いて焦げ目をつけてから、野菜を入れて炒めるんだよ)

と言いたいいのも、またグッと堪えた。
正しいやり方を教えるのが目的となってはいけない。

人を動かすのは、理論ではなく感情だ。
上から目線で教えたって反発する確率が高い。
ひとまず、カレーの作り方は棚に上げておくことにした。

その日の夜、カレーの作り方が話題になった。

そこで、長年食べていた母のカレーの作り方では、玉ねぎは炒めず、じゃがいもは炒めていることが発覚した。

いったいどこで習得したレシピなんだ!笑
と衝撃だった。

結論、料理は本人が満足であればそれで良い。

、、、のか?




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